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Orlando「オルランド」

by hidepost, le 1 fév 2012

作曲:George Frideric Handel(ヘンデル1685~1759)

内容:Ludovico Ariostoの叙事詩「狂乱のオルランド」は、バロック時代に多くのオペラの題材になり、ヘンデルのこのオペラは1733年に初演された。登場人物は5人だけで、今回のオルランド役はカウンター・テナー歌手(男性アルト歌手。ファルセット(裏声) によって女声の声域を歌う)が歌う。3幕 イタリア語

あらすじ

第1幕

女王アンジェリカ(ソプラノ)は、かつて命を救ってくれた騎士オルランド(カウンター・テナー)に感謝して結婚の約束をするが、しばらく会わないうちに女羊飼いのドリンダ(ソプラノ)が怪我の介抱をしているアフリカの王子メドロ(メゾソプラノ)に出会い、自分も介抱をするうちにメドロを愛してしまう。一方、騎士オルランドはアンジェリカへの思慕にとらわれて、戦いには全く心が動かず、魔法使いゾロアストロ(バス)に「アンジェリカへの愛を捨てよ」と忠告される。羊飼いドリンダもメドロを愛しているが、メドロがアンジェリカを選び、メドロとアンジェリカの2人は互いの気持ちを確かめ合う。オルランドは「アンジェリカを得るためならどんな怪物とでも戦う」と言うが、メドロとアンジェリカは2人で旅立つ準備を始め、アンジェリカは世話になったドリンダに宝石を贈る。

第2幕

アンジェリカを探し回るオルランドは、ドリンダにその宝石を見せられ、それがかつて自分がアンジェリカに贈ったものだったと分かり、彼女が裏切ったと怒る。ゾロアストロはオルランドの怒りを見て、メドロとアンジェリカに「早くここから逃げよ」と勧める。2人は愛の証に木の幹に自分たちの名前を彫り込むが、それを見たオルランドは嫉妬と怒りで暴れ回り、ついに正気を失い発狂してしまう。

第3幕

幻覚を見ているオルランドは、ドリンダに人違いして言い寄ったり、乱暴狼藉(ろうぜき)をする。アンジェリカは、彼に正気に戻って欲しいと願うが、ついにオルランドに捕まって洞窟(どうくつ)に入れられてしまう。オルランドはこの世の全ての怪物を退治したと思い込み、疲れ果てて深い眠りに落ちる。ゾロアストロが、魔法の薬でオルランドを正気へと快復させ、オルランドが自分が殺したと思い込んでいるメドロとアンジェリカも呼び戻し、オルランドに2人の愛を認めるように促す。狂気の世界から再生したオルランドは、嫉妬と怒りを克服して2人の愛を讃え、自分は再び騎士としての人生を歩もうと決心して、幕となる。