4 月4 日 復活祭 イースター
Paques / Pasen

復活祭とはキリストの復活を祝う、キリスト教
の最も重要なお祭りです。キリストが、ゴルゴダの 丘(現イスラエル)で十字架に磔(はりつけ)にされ死 亡したのが金曜日(喪中の意を表すため、この日か ら復活祭まで教会の鐘は鳴りません)。そして、その 3 日後の日曜日によみがえったと言われています。

復活祭は毎年日にちが変わる移動祭日で、春分の日後、最 初の満月の次に来る日曜日となります。このため、カトリッ クやプロテスタントでは3 月22 日から4 月25 日の間、ロシ ア正教会などの東方正教会ではユリウス暦に基づいた日にな
ります。国により、翌日の月曜日も休日となります(ベル ギーは休日)。

復活祭を表す英語のイースター(Easter)、ドイツ語のオス テルン(Ostern)の語源は、ゲルマン神話の春の女神エオスト レ(Eostre)から、またはゲルマン人が用いた春の月の名前エ オストレモナト(Eostremonat)と言われています。そのほかのヨーロッパ言語の語源は、ユダヤ教の「過越(すぎこし) の祭り」を表す「ペサハ」(Pesach)というヘブライ語からき ています。

たまごがかえることとキリストがよみがえったことを結び 付け、また冬が終わり春となって草木の生命がよみがえる喜 びを表すものとして、たまごが復活祭のシンボルになってい ます。復活祭が近づくと、たまごの形や動物をかたどった チョコレートが市場に出回ります。

復活祭の朝(または前夜の夜中)、教会ではキリストの復活 を祝うミサが行われます。この日の昼食は家族でのパー ティーとなり、メインディッシュは子羊料理、デザー トはバタークリームで鳥の巣をかたどったケーキや 子羊をかたどったアイスクリームがよく見られま す。小さい子どものいる家庭では、大人がイー スターエッグのチョコレートを家の中や庭に隠 し、子どもがそれを探し出す「たまご探し」 ゲームをします。

現地の学校では復活祭前後に2 週間の春休みが あり、スキーへ行ったり、太陽を求めて南フランスま で出かけたりと、旅行を楽しむ家族もあります。

このころは、春の大掃除の時期でもあり、天気のいい日は 日ごろ手入れをしない戸棚やたんすの掃除、窓拭きなどをす る家庭が多いようです。