| ｢ムッシュー・シュフルリ｣：シュフルリ氏の ≪ 有名なオペラ歌手を自宅に招いてサロンコンサートをする
≫という長年の夢がかなう今日、娘エルネスティーヌがそのパーティの身支度をしていると、恋人の若い作曲家バビラスが忍んで来て｢君の父親はパーティに参加する事も許してくれない｣と愚痴を言う。彼女は何とかなるからと彼に作曲中のオぺラを聞かせてと頼み慰める。シュフルリ氏が帰宅するので、バビラスは窓から帰り、現れたシュフルリ氏が娘に｢今日は三人の国際的名歌手を招いてのサロンコンサートだ｣と上機嫌に話す。が、その最中に速達が届き、三人の歌手達が喉を壊して出演不可能となり、沢山の客を招待したシュフルリ氏は途方に暮れる。見かねたエルネスティーヌは｢助けてくれる人を知っている｣と恋人の名を呼ぶ。やって来たバビラスに事情を説明すると、彼は自分達三人がオペラ歌手になりすまして歌うという案を提案し、呆れたシュフルリ氏が文句を言うと、招待客はオペラ歌手の顔を知らないのだし、歌の良し悪しなんて解らないのだからと納得させる。招待客達が次々にやって来て｢素晴らしい歌手をお宅のサロンで聴けるなんて｣とシュフルリ氏に挨拶し、彼も後へは引けず、三人は舞台の準備にかかる。いよいよコンサートが始まり、三人の出まかせのイタリア語の歌、色々な作曲家の曲が模倣された音楽に招待客は拍手喝采。バビラスは、シュフルリ氏に｢お嬢さんを5千フランの持参金つきでお嫁に下さい。さもないとこのインチキをばらしますよ｣と言い、シュフルリ氏は怒り出すが、大満足の招待客を前にどうしようもなく、｢自宅でコンサートをすると高くつくものだ｣とぼやいて幕となる。
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